サウンドセンス ラーンは、ユーザーにより良い聞こえを提供できるのか?
WIDEX EVOKE™で搭載されたサウンドセンス ラーン。この新しい技術を評価するために、さまざまなテストを行いました。
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補聴器ユーザーは、いま自分が本当に聞きたいと思う音をその場で聞けていないことがあります。サウンドセンス ラーン は、スマートフォンのアプリで提案された音を聞き比べて設定していくだけで、その場で本当に聞きたい音を簡単に手に入れられる技術です。
サウンドセンス ラーンはマシン・ラーニングを活用し、補聴器ユーザーの好みの音を的確に反映することができます。
サウンドセンス ラーンを試す
サウンドセンス ラーンの主な目的の一つは、補聴器ユーザーが聞きたいと思う音を届けることです。シンプルかつ直感的な操作で、補聴器ユーザーがその場でコントロールできるようになります。今回のテストでは、サウンドセンス ラーンを搭載した補聴器で、自動音環境検出機能(サウンドクラス)をオフまたはオンにした場合と比較して、ユーザーの聞こえが向上するかテストしました。
サウンドセンス ラーンのメリットを試すために、さまざまな音環境でテストを行いました。軽度~中等度難聴の各被験者に、①自動環境適応機能(サウンドクラス)をオフにした状態、②サウンドクラスをオンにした状態、③サウンドセンス ラーンを使って好みの音作りをした状態でテストを行いました。サウンドセンス ラーンはいずれのテスト環境でも音質と快適さの改善に貢献することがわかりました。
音質と快適さのために
テストの参加者はどの音環境でも、サウンドセンス ラーンが実現した快適さにとても満足していました。これは、サウンドクラスを備えた補聴器や、サウンドクラスを備えていない補聴器と比較した場合です。テスト参加者の84%が、サウンドセンス ラーンによる音の設定を好みました。
最初のテストで快適さの向上がみられたため、音質も改善しているのでは?と仮設を立て、さらにテストを行いました。様々な音環境下で快適性や明瞭性といった聞く目的を説明した上でサウンドセンス ラーンで音作りをしてもらいました。テストの結果、サウンドセンス ラーンを使った時の方が、サウンドクラスなし、サウンドクラスありのときより音質が向上したとの評価でした(p<0.05)。実にテスト参加者の89%が、サウンドクラスありの補聴器よりもサウンドセンス ラーンの方が好ましいと回答しています。
実生活に即した機能
サウンドセンス ラーンは、ユーザーのいる環境を分析、その場で補聴器を素早く最適化します。ユーザーは、より簡単に自分の聞きたい音を手に入れられるので、補聴器の微調整でお店に訪問した時に、聞きにくかった状況を思い出しながら補聴器調整者に説明する必要がありません-これは簡単なことではありません。また、補聴器調整者も、その環境に合ったフィッティングを行うために、補聴器ユーザーが説明している状況を分析したり解釈したりする必要はありません。サウンドセンス ラーンは、補聴器ユーザーが”今”、聞きたい音をコントロールできるようにするのです。