フィードバック(ハウリング)の制御

高周波の口笛のような「ピーピー音」ハウリング音は、補聴器の天敵と言われています。
ワイデックスは、この問題に対して独自のアプローチで挑んでいます。

ハウリングとは

ハウリングは、耳あなと耳せんの隙間から漏れた音が補聴器のマイクで拾われ、再び補聴器を通過することで起こります。増幅が大きい場合、フィードバックループを通過する信号がどんどん大きくなり、最終的には飽和して口笛のようなピーピーという音になってしまいます。

幸いなことに、最新のハイエンド補聴器に搭載されているハウリングキャンセラーシステムは、ハウリングを最小限に抑えるのに非常に効果的です。

フィードバックパス シミュレーター

最新の補聴器に搭載されているハウリング抑制システムは、大きく分けて2つの機能で構成されています。

1つはフィードバックパス シミュレーター(FPS)で、音漏れによって補聴器のマイクに戻る、レシーバーから再生された信号を継続的に監視します。

フィードバックパス シミュレーターの目的は、隙間から漏れた音が再度増幅される前に、入力信号のこの部分を削除することです。これにより、ハウリングを起こさずにより多くの利得を得ることができるようになります。

ダイナミックキャンセル オプティマイザー(DCO)

フィードバックキャンセルシステムの2番目の機能は、入力信号を分析するダイナミックキャンセル オプティマイザー(DCO)です。もし信号がハウリングを起こしていると判断された場合、ハウリングを起こさない安定した音を提供するために、影響を受ける周波数帯でゲインを下げます。

フィードバックパス シミュレーターは、ハウリングを避けるために信号の再増幅を防ぐように設計されていますが、必ずしも十分な速度で対応できるとは限りません。このような状況では、ダイナミックキャンセル オプティマイザーが引き継ぎます。

ダイナミックキャンセル オプティマイザーは、入力された音を継続的に分析することで、それが除去すべきハウリング音なのか、それともお客様にとって望ましい音なのかを判断します。

もしハウリングであれば、ダイナミックキャンセル オプティマイザーは、影響を受ける周波数帯域のゲインを調整して、ハウリングを止めます。

IE フィードバックキャンセリング

ワイデックスの補聴器に搭載されている多指向アクティブフィードバックキャンセラーは、動的なハウリングの問題をコントロールするのに非常に効率的であることが経験からわかっています。

さらに、インターイヤーの導入により、このシステムをより正確にすることができました。ホイッスルやアラームなどの自動相関音(繰り返しパターンのある音)が補聴器で拾われたとき、インターイヤーによる補聴器間の連携により、ダイナミックキャンセルオプティマイザーが両側の補聴器から検出された音を比較することができます。

ハウリングのような信号が左右で同じであれば、それはハウリングではなく外部からの音であると判断できます。このように、インターイヤーを使用したフィードバックキャンセリングでは、「誤検知」による不要なゲイン調整を回避することができます。

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