RIC補聴器におけるレシーバーの装用位置安定化と装用時の見栄えの改善

ロバート・スウィートゥ博士 2014年

はじめに

2013年に米国で販売された補聴器の多くがRIC/RITEモデルであり、その人気はますます高まっています。一般的には、目立たない、快適な装用感、優れた音などの理由から、これらの補聴器が好まれています。

しかし、このような利点にもかかわらず、レシーバーが外耳道から抜けてしまいやすかったり、イヤワイヤと側頭部との間に隙間(これを「コスメティックギャップ」といいます)が残る問題が依然として存在しています。

この研究では、284名の聴覚専門家に質問し、これらの問題の患者数を調査しました。そして、ワイデックスの新しいレシーバー付きイヤワイヤ(EASYWEAR)が、耳せんの安定性とコスメティックギャップの両方の改善にどの程度役立つかを調べました。

数値評価

補聴器ユーザーに新しいレシーバー付きイヤワイヤEASYWEARを試していただいたところ、耳せんがズレた回数は、3日間で15回からわずか2回に減少、1日平均5回から1日1回以下に減少しました。

また、試していただいた補聴器ユーザーはEASYWEARの見た目を10段階評価で8.7点と高く評価しています。

コスメティックギャップの評価

テストに協力してもらった聴覚の専門家にもEASYWEARのコスメティックギャップを評価してもらいました。10段階評価で9.1とかなり高い評価でした。なお、他のRIC製品では、6.3という評価でした。

耳せんの安定性に対する評価

耳せんがズレてくる問題については、EASYWEARが10段階評価で8.7という評価でした。一方、他のRIC製品の評価は、6.0でした。

結果

調査によると、補聴器ユーザーの30%が耳せんのズレやコスメティックギャップ、またはその両方の問題を経験しています。

ワイデックスの既存イヤワイヤとEASYWEARをテストしたところ、聴覚の専門家と補聴器ユーザーの双方が、物理的なフィット感、安定性、耳せんのズレ、耳のかゆみ、コスメティックギャップの面でEASYWEARの方が明らかに良いと評価しました。

下の棒グラフは標準誤差を表しています。EASYWEARとワイデックスの標準的なRICタイプ、またはワイデックスでないRICタイプとでは、見た目を除いてすべて統計的に有意な差がありました(p<0.05)。

下の棒グラフは標準誤差を表しています。EASYWEARとワイデックスの標準的なRICタイプ、またはワイデックスでないRICタイプとでは、見た目を除いてすべて統計的に有意な差がありました(p<0.05)。

結論

EASYWEARは、ワイデックス以外の製品や従来のイヤワイヤ製品と比較して、統計的に有意に好まれることが明らかになりました。

EASYWEARは、イヤワイヤの形状と外耳道への入り具合の相乗効果によって装用状態を安定させます。これにより、耳せんのズレやコスメティックギャップの発生を大幅に抑えることができることが明らかになりました。

記事の全文は、学術誌 HearingReview(英文)へ

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